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2017年9月16日 (土)

読物 『時代劇の「嘘」と「演出」』

幼少の折からいわゆる時代劇的創作には親しんでいたはずなのに、いつの間にか「ある種の時代劇創作は史実を大きく逸脱していない」と思うようになっていた。
自信にも説明しかねる思い込みだが、一例をあげるならば、吉川英治の「宮本武蔵」の重要な登場人物であるお通が創作だと知った時の衝撃を果としているかもしれない。

「サスケ」や「ワタリ」や「カムイ」のような、明らかに「お話」だと分かる作品はいいのだ。「影武者・徳川家康」も。
「宮本武蔵」や「柳生兵庫助」なんかだといけない。100%ではないにしても、実話成分は高濃度であろうと思っちゃうのようなのがいけない。

漫画『花の慶次』を期にして隆慶一郎を読み、以後、上述のようなことには無自覚にいわゆる時代小説を読み進めてきたが、無自覚ではいられなくなってから読むのをやめた。思うに、「時代小説」というジャンル名がいけないのだ。「時代劇小説」なら、こんな風に感じることもなかったかもしれない。騙されていなかったのに、騙されるように洗脳されてしまっていたというところか。
映像作品も好んでみることはなくなり、見ても武術的所作を中心に楽しむことが増え、それが満たされていれば概ね楽しめるようになった。とはいえ、ごく少数ではある。

一時期は耽溺していたものなのに、好まなくなってしまった理由を探すために、本書を読んだと思う。そういう目的に対しては本書の内容は広く深すぎ、当方のように軽く楽しんできた読者にとってはいささか重い。文体は軽いし、読みやすく、なにより面白いが、オタクの蘊蓄に首を垂れてるカンジにはなる。

時代劇の「嘘」と「演出」 (歴史新書)
安田 清人
洋泉社
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