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2015年6月 7日 (日)

読物 『イリアム/オリュンポス』

「はじめは殺してやろうかとも思ったがな、ドゥエインの子よ。殺したところでなんになろう。わしがこの長き旅に連れだされることになったのも、神々の定めたもうたこと。神意に逆らうのは、わしの本意ではない」
「いまでも神々を信じているのかね?」強いワインを長々と傾けて、ホッケンベリーはたずねた。「神々と戦争をしたあとだというのに?」
 顎髭の知将は眉根を寄せたが、すぐに顔をほころばせ、頬をかいた。
「味方を信じるのは、ときに難しいがな、ホッケンベリー、ドゥエインの子よ。敵なるものは、つねに信ずるに値する。神々を良き敵とする特権を得たとあっては、なおさらだ」

ハードカバー訳本上巻 P.396


文句なく面白い『ハイペリオン』から失速感を否めない『ハイペリオンの没落』、アガサ・クリスティへのリスペクトを強く感じるを禁じ得ない『エンディミオン』と『エンディミオンの覚醒』。

再読するだろうか、しないだろうから手放すか、とりあえず保留して数年、再読するに至った。
風呂敷は大きく広く壮大で華麗だが、たたむと角が合わなかったり、長さが合わなかったり。そんな印象は変わらないが、他の作品を読んでみようと思えるようになった。基本的には好きな作品なんだろう。

『イリアム』および『オリュンポス』も、基本的には同じ。物語の広がりゆく『イリアム』はほとんど手放しで楽しみ、その続編たる『オリュンポス』は読み進むにつれて「またか、またなのか?」という思いを募らせざるを得なかった。

全肯定するとなれば、ものすげえ風呂敷を楽しみ、細かいことには目をつぶる仕様といえる。
風呂敷をたたもうとしてはいるのだが、俺たちの戦いはこれからだ的に締めるのも仕様で、これをサービスととるか営業戦略あるいは不誠実ととるか、高度なレベルでの完成度の低さととるか。

面白いんだけど、なぁ?なカンジなのである。

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