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2015年3月 6日 (金)

アニメ 『009 RE:CYBORG』

ビジュアルを初めて目にしたのはまだアニメなど映像作品をそこそこ見ていた頃で、一見してあわないと感じて興味を失い、存在を忘れ去っていた。

先日、わりとよく行く甘味処で『夢想花』を久々に聞いて、やけにしつこいリフレインが耳に残って、何回繰り返してんだろうと歌詞を検索していたらYouTubeで動画に出会い、しばしはまってあれこれ見ているうちに『誰がために』2012年バージョンを目にして、こんなものがあったのか、いやまてそういえばそういうことがあったと、前述の個人的事情を思い出した。

PVであろうこの映像――001のクールな瞳と、002の緊急発進が印象深い――はなかなか魅せるできばえで、歌声と歌詞もあいまって火をつけられた具合に作品を見てみる気になった。
心構えとしては、お話ではなく、アクションシーンを楽しもう、というものである。

総括としては、009という素材を使った、劇場版パトレイバーのオマージュ、押井守に捧ぐ、そんなカンジ。
監督は押井守の弟子らしいが、押井節を懸命に真似しようとしているのか、あるいは揶揄しようとしているのか。メガネやバトーに語らせたようなことをやろうとして、とても浅薄なものになってしまったという印象がある。テツガクに聞こえるかゼンガクに聞こえるかというのは、どうでもいいことだが、わりと重要なのかもしれない。
どういうつもりであのような結末にしたのかわからないが、『超銀河伝説』へのオマージュなのだろうか。お話を楽しむつもりはなかったのでさほど悪い印象はないが、なんでかなーとは思う。002の位置づけがコンドルのジョーっぽかったり。

個人的にキモとしていたアクションシーンは概ね満足した。004の射撃時の指が、各個に動いていたことか。
加速装置が、自己を加速する装置(とはいえ、自由落下中に落下速度に任意の加速はできまい)ではなく、場合によって自分以外の時を止める装置として機能しているようにしか見えないのだが、サイボーグ戦士の能力にいまさら突っ込んでも仕方あるまい。
学生服姿の全力疾走は、バビル二世を思い出させる。当世風のバビル二世も見たいものだ。


余談だが、とても綺麗な、綺麗すぎる線を見て、綺麗すぎるのもなんだなという印象を得た。かつては綺麗すぎる映像を渇望したはずなのだが。
『Gのレコンギスタ』で「わざとやっている」というあの線のタッチが非常に落ち着く感じがすると、本作品と対照して思う。
キャラクターデザインの好悪というものもあるのかもしれないが、さて。

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