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2015年1月23日 (金)

読物 『物語ること、生きること』

新作小説が世に出たことを知って、図書館のQue待ちに未読の作品を読んでみることにした。
好きな作家だが、なぜだか新作を買うことには躊躇いがある。

『守り人』シリーズに抱くを禁じ得なかったのはアースシーの風だったが、それだけではないというふうにも感じていた。このエッセイには著者が愛した作品群が紹介されており、その中でも特にローズマリー・サトクリフに強い影響を受けたことが語られている。


ローズマリー・サトクリフの名は聞いたことがあったが、かつて読んだことはなく、この機に読んでみることにした。
ローマン・ブリテン4部作と呼ばれているもののうち前の三作、『第九軍団のワシ』 『銀の枝』『ともしびをかかげて』である。このうち『ともしびをかかげて』には特に強い印象を得た。
もっと前に出会っていればと思ってしまう作品に出会うことは希だが、この作品は今だからこそ強く響いたのだとも思う。1~2巻が少年向けの冒険物語であるのに対し、3~4巻は年齢的に成長した読者を意図して書かれたものと覚えた。個人的には、3~4巻の方がより強く響く印象である。
ローマン・ブリテン4部作と呼ばれるこれら作品群を読んで、この作家の書いたアーサー王物語が読みたくなった。調べてみれば3部作で存在する。『アーサー王と円卓の騎士』『アーサー王と聖杯の物語』『アーサー王最後の戦い』 がそれで、求めていたような歴史と対照するような物語ではなかったが、1巻と3感が異常に面白い。2巻はなんというか、どうしようもないカンジ。


同エッセイの紹介で興味をひかれた作品がもう一つ、『コサック軍シベリアをゆく』。時代は異なるが、似たような題材の物語を読んでいるせいだろうか。
児童文学であるためか、マイルドな表現がものたりないが、『ともしびをかかげて』と同じ味わいがある。
『急げ草原の王のもとへ』は『コサック軍シベリアをゆく』の続編だが、『コサック軍シベリアをゆく』がコサック側の視点で書かれた物語であるのに対し、『急げ草原の王のもとへ』はシベリアの汗側の視点で描かれている。

いずれも、まったき成功の物語ではない。個人的な既読書では『石と笛』に似た印象を得る。
人生の流転を描いた良作だ。


『物語ること、生きること』。
よき出会いをくれた、いい本だった。

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