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2014年7月15日 (火)

読物 『ばいばい、アース』

面白かったんだけれどどこか気に入らず、さりとて手放す気にもなれず。読み返すようならなにかわかるだろうと手元に置き続け、三度目の通読でどちらかというと気に入ったと感じることができた『マルドゥック・スクランブル』。
なんか他に適当なのはないのかと思えるくらいだから、気に入ったことになるんだろう。だが、すっきりしない。他に適当なのから選んだ『ばいばい、アース』を読んで、どうでもいいその理由がわかった気がする。

どんなに小難しい言葉を並べ立てようとも、ハードな外観で装おうとも、基本的には王道的少年漫画なのだ。つまり、あまり肌にあわない部類の作風であるということなのだ。

週刊連載という体裁上どうしようもなくそのように陥ってしまうのが普通とみえる場当たり的展開を、意図的に描いたのが『ダレン・シャン』であると個人的には考えている。意図的というよりは、作家がそのような読物が好きだからそのようにした、というべきか。実際はどうか知らないが、『ダレン・シャン』のあとがきだか解説だかにあった作家紹介からはそんな風にも感じられる。書き下ろし作品でそのような描写がなされるならば、それは作家の推敲不足か力量不足と個人的には受け止める。作家の嗜好だとしても、そのように考える。
『ばいばい、アース』は初期作品とのことで不慣れな分をさっぴくとしても、印象がこれと似ている。似ているが、もっと似ているとしたらドラクエ2とか3などの、ラスボスの後にラスボスというゲームまんまである。ゲームならまだしも、読物でひたすら戦闘シーンを読ませられるのはたまらない。かつてTRPGではマスタリングに際して戦闘描写にこだわったものだが、プレイヤーたちはあるいはこのような感慨を得ていたのかもしれない。

ついでにいえばセカイ系というのもあわない。
そのように分類されている作品の中にも嫌いではない作品はあるが、好きな作家のものでも、どことなくネガティブな印象を抱いてしまうを禁じ得ない。嫌う理由は思い当たらないので、好みなんだろう、たぶん。

二つの作品から得た消しがたい異物感というのは、こういうことになるんだとおもう。
気に入ったというよりは、この異物感を理解するためにより知りたくなったというのが正しいかもしれない。

実は『天地明察』と『光圀伝』に興味を覚えて、その前段としてワンクッション置いた具合になる。なんでこんなことをしたのかよくわからないが、なにかを確かめたかったのだろう。

『ばいばい、アース』の印象が薄れた頃に、きっと読むだろう。

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