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2012年2月13日 (月)

読物 『弱者のための喧嘩術』

「悪」?「悪」とは敗者のこと… 「正義」とは勝者のこと…
生き残った者のことだ 過程は問題じゃあない 敗けたやつが『悪』なのだ
『ジョジョの奇妙な冒険』第13巻 P.105 花京院典明
「悪」?「悪」とは不人気のこと… 「正義」とは人気のこと…
生き残った者のことだ 過程は問題じゃあない 人気のないやつが『悪』なのだ
『タニスの奇妙な冒険』 レイストリン

十代の頃、柘植久慶の『サバイバルバイブル』とか読んだ。風呂の中で湯を握るトレーニングと、挿絵が末弥純だということだけが記憶に残っている。
暴力にもいろいろあるが、本書が取り扱っているのはハラスメントに属する方で、直接的な暴力に対するものではない。支払を渋られたり値切られたりしたときにどうするか、されないようにどう対策するか、などということが書かれている。
どうにも腹にすえかねたらトコトンやるしかないべ、などということも書かれている。

読み手たる我が身がよく知らない部分については評価を控えるが、ITに関する著述については、全面的に肯定できない印象である。ITバブルを揶揄するのと同じ論調でビジネスモデルという言葉を語るのはいかがなものかと思うのである。

ビジネスの自動化は1970年代から幾度かの潮流を迎え、その事前事後でビジネスの速度は確実に高速化している。IT業者もその顧客も双方に経験を重ねてきたことによる。高速化するためには、無名の事象に名称をつけ、なんとなくやってきたことを明確にする必要がある。このことを表現する言葉は幾つかあるが、モデリングということもできる。モデル化できたものは一般化することができる。著者が辛辣に叩くほど、ビジネスモデルという言葉は無形無為ではない。

モデル化できていない、できないということは、コスト(費用だけではなく、工数も含む)を概算できないということになる。ビジネスのIT化に失敗する事例は枚挙に暇がないだろうが、顧客自身が思うほど、顧客自身の業務を理解していないこと、顧客自身が慣例としてもつ無駄がIT化のコストを増大させていることは要因として大である。
例えば「会計簿記」は数世紀の歴史をもち、一般化されている概念技術だが、その実装や運用は個々人に依存し、決して一般化されてはいない。会計士を顧問として雇っているとしても、顧客がもつ会計の独自部分は顧客に委ね、一般的な簿記ベースでやりとりしようとするはずだ。会計士側に独自性解釈を求めた場合、会計士側はそれを別途費用として請求するだろう。
また会計簿記よりも古い歴史を持つ「在庫管理」は広く流布した概念であり、メーカとしてかなり重要な業務であるはずだが、ずさんな管理というか管理されていない事例も見聞きしている。
これらを解消するに、顧客自身が自身の業務を整理できていないために手のつけどころが見つからない、という事例にも幾つか関わってきた。

ビジネスの自動化は、OA、IT、クラウドと名を変えてきた。そのたびに、人間力で回す必要もないのにそうしていた部分をシステマチックにとらえなおすチャンスとしてそれなりに有意義に働いているという認識である。

さておき、システムがどうであろうと、人間が関わるからには必ず抜け道があるし、悪用は避けられない。
国家というシステムと、それを運用する人材がアレだったらどうだろね。
本書には、そんなことも書かれている。

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