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2011年5月 8日 (日)

読物 『魔性』

ずっと気になっていたドラマがあった。

絞首刑にされる女囚。
遺骨を抱いて女囚の故郷を訪れる男。
その男の前に現れた馬上の老人。
老人は、幼女を同乗させている。

そんなシーンと、赤のイメージだけが記憶にあった。
随分と前に、「思いだせないドラマを尋ねるスレ」みたいなところで尋ねたときには回答は得られなかった。自分なりにいろいろ調べてみても分からず、つい先日、またぞろ気になって調べてみたところ、似たようなスレに回答を見出した。

木曜ゴールデンドラマ、『魔性』
1984年2月23日放映。主演、浅丘ルリ子。
原作、一色次郎『魔性』。

ドラマを再視聴する術はないと思え、原作を読んだ。
拘置所で刑の執行を待つ久乃眉子の心情と、なぜそのような境遇に陥っていったかを書き連ねていく様は巧みである。異常殺人事件があたりまえとなった昨今の創作事情はよく知らず、というのもそういうのを毛嫌いしているからなのだが、そういう性癖の持ち主をして、小さくよくまとまっていると感じさせた。
ひとつだけなじめなかったのは、場面転換の手法である。ひんぱんにあり、空行も、それを知らせる記述もないので混乱させられた。このようなやり方になにか意味はあるのだろうかととりあえずは受けいれてみたが、ハードカバーで紙面に余裕のある体裁であることを加味すると、物語がシナリオのレベルから抜けきっていないのではないかという印象に落ち着いた。
ドラマで見知った印象とは異なる結末、どうやらドラマは脚色が加えられたようだ。記憶通りなら、ドラマの方がインパクトが強い。
叶うなら、もう一度見てみたいものだ。

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コメント

実は私も…そのドラマが気になっていました。
20年以上、ドラマの題名を探していて…今日、ふと検索していて見つけました。(ついでと言っては何ですが、このブログも見つけて…書き込みしています)
ドラマのインパクトはもちろんですが、ドラマのエンディングで流れた曲を、ずっと探してまして…(苦笑)
女性歌手が歌う、ジャズ風の英語の歌で『under the moonlight』という歌詞の一部が記憶にあり…色々探してみたのですが、未だに見つかりません…
このブログの主さまも感じられたと思いますが、探しものというのは果てないものですよね…

シナモン様
コメントありがとうございます。
うろ覚えというのは本当に困るもので、刺さった小骨のように気になります。さておき、長年の宿痾の一つが解決しましたこと、おめでとうございます。
エンディング曲はさっぱり記憶になく、お役に立てそうもありません。映像媒体もなさそうですし・・・困ったものです。

似たようなところで『装甲騎兵ボトムズ』という作品中の挿入曲で通称「レッドショルダーマーチ」というのがあり、サントラにも入っていないことでその筋では出典が問われ続けてきたのですが、数年前、イタリア映画の挿入曲由来だと知る機会がありました。
世界中の物知りさんに知恵をお借りできるというのは、いいものですね。

「魔性」もう一度観たいと思っているドラマです。
知らなかったのですが、2012年に銀座シネパトスで上映されたそうですね。
女性歌手が歌う、ジャズ風の英語の歌ですが、Bette Midler の Do You Wanna Dance です。

パスタ野郎様
コメントありがとうございます。
ぬぬぬ、上映されていたのですか・・・
曲を聞いてみましたが、やっぱり覚えがなく。
馬上のジジイと日本人形のような幼女しか覚てないカンジです。
なんとか機会が得られないかなあ。

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