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2009年10月 3日 (土)

読物 『砕かれた大地』『夜の門』

『ドリーミングダーク』三部作と銘打たれた本作品の第一部『シャーンの群塔』を手にしたのは2008年6月のこと。続き物だということを知らず手に取り、読み終えてそれを知り、完結まで寝かせていたのだが、機会を得ることができず今に至る。

D&D小説の大作指向は宿命らしく、どうしても世界を救わずにはいられないらしい。 そのへんのくだりがわりとどうでもよさげに描かれて、余韻もなくあっさりと完結しているのは著者ないしそのサイドも辟易しているということなのか。
あるいはエベロン世界紹介の著作ということか。一連の小シナリオでキャラクターの方向性を探り、冒険の舞台はシティからウィルダネスへ、海洋へ、別大陸へ、<運命>への示唆を受けつつ長編キャンペーンへと続く。<運命>への示唆はともかく、世界を救うに類することを極力避けてきた我が身の嗜好をしても、この意味での本作の意義は大いに認められる。TRPGないしはEQという名の古巣への憧憬を禁じ得ない。

マインドフレイヤーと戦って勝利したり、魔法使いクラスがミノタウルスとタイマン張って勝ってしまったり、ザコ1と思われていた登場人物が実はストームジャイアントとタイマンはれてしまうくらい強かったりなど、本当は繊細なはずのルールを豪快なハック&スラッシュで遊んでいた知人らの述懐をAD&Dの第一印象とする我が身には、新版ルールに大味な印象を感じずにはいられなかったとしても。


PS. およそ一年ぶりに読み返した第一部『シャーンの群塔』は、物語をほとんど忘却していたことはさておき、初読のときよりいっそう楽しんだことは間違いなく、三部作のなかではもっとも面白いことも確かである。三部作の構成がプロット通りであろうこと、布石は第一巻冒頭から打たれていたことを見いだせば、好みではない結末をもつ作品にも多少の好印象を抱くを禁じ得ない。
そしてまた、エベロン世界への興味を募らせたことも。

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